経営数字は正確性よりもスピード重視

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ある会社の決算修正前の試算表を

見せてもらいました。

この会社は３月決算です。

原則として決算日の翌日から

２カ月以内に確定申告することが

法人税法上のルールとして

定められています。

なので５月末日までに

確定申告をすればいい

ということになります。

３月決算の会社が多いので

会計事務所はこれから大忙しです。

ですが

すでに５月のGWですので

新年度が始まったという感覚も

もう過去のものになっているでしょう。

今ごろ

前期の決算の数字を見せられても

経営者の気持ちはとっくに

新年度に向かっているので

「もうそれはいいよ…」

というのが内心でしょう。

それでも決算修正前ですからね。

正確な数字はもっと先になります。

正確な数字を待っていると

遅すぎます。

すぐに結果が知りたいのが

経営者の本音です。

すぐに結果を知りたいと言っても

１円違わぬ正確な数字じゃなくても

利益が出ているのか？

おおよそどれくらいの金額なのか？

それが分かればいいんです。

見当外れなのは困りますが

正確性よりもスピード重視なんです。

ではどうすればいいか？

毎月の固定費は分かるはずです。

さらに毎年の固定費というのも

だいたいいくらか分かるはずです。

これらは過去の決算書や試算表を

並べてみたらいいんです。

傾向が見て取れるので

だいたいこれくらいという金額を

出せるはずです。

あとは

粗利益を把握できるようにすれば

それで経営者が知りたいことは

分かります。

粗利益から固定費を引けば

おおよその経常利益が出せます。

もし

売上は分かるけれど

粗利益は分からない

という会社だったら

粗利益を把握できる仕組みを

作るところから

始めなければなりません。

ここでも

正確性よりもスピード重視です。

粗利益というくらいですから

粗くていいんです。

１個売ればいくら儲かる

という金額をまず出します。

これも最初は粗くていいです。

やっているうちに

精度は上がっていきます。

１個当たりの儲けを

販売個数や客数に掛けてやれば

粗利益は出せます。

販売個数や客数くらいは

記録があると思います。

なければ付けてください。

難しく考え過ぎて

前に進めないと何も解決しません。

まずは粗くてもいいので

やり始めることです。

正確性よりもスピード重視で

やってみてください！

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