在庫の評価で利益の調整？

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ある会社の方と

決算時の棚卸しの話をしていた時に

在庫の評価の話題になりました。

もとの原価より

評価を切り下げることを

評価減と言います。

キズ物商品や滞留在庫は

通常の価格では販売できないため

評価減することがあります。

これは事実通りに

評価減するだけなのですが

話をしていると

どうも嚙み合わない。

どうやら鉛筆をなめている。

つまり、在庫金額を調整して

利益操作をしているようです。

たくさん利益が出た時は

評価減をして利益を圧縮して

税金の支払いを少なくする。

赤字の時は

評価減をせずに

できるだけ赤字を小さくしたり

あるいは少しでも黒字を出す。

これはOKなのかと聞かれたら

ぜんぜんOKじゃないんだけど

実際問題、こういうことをしている

会社は多いのかなぁ。

なんのために

そんなことをするのでしょう？

税金をたくさん払うのは損だ！

赤字を出すと世間のウケが悪い。

だから、毎年、

そこそこの黒字にしておきたい。

きっとそんな理由だと思います。

僕はこれ、ムダだと思います。

まず、税金を払いたくないから

評価減をするのは

確かに今期の税金は減りますが

来期の税金が増えてしまいます。

通算すると

評価減してもしなくても

税金の合計金額は変わりません。

だから無意味です。

赤字だと世間のウケが悪いか？

決してそんなことはありません。

なぜ赤字になったのか。

今後どんな対応を取って

黒字化する計画なのか。

原因分析と経営計画が

しっかりしていれば

何も恐れることはありません。

銀行だって取引先だって

明確に説明すれば

納得してくれます。

良くない結果に対して

きちっと対応すれば

むしろ評価は上がると思います。

景気の浮沈があっても

売上の増減があっても

常にそこそこの黒字を出している

その方が不気味です。

なぜいつも

同じくらいの黒字なんですか？

聞かれた時に答えられない。

その方がマイナスです。

それに利益調整をすると

会社の本当の実力が

見えなくなってしまいます。

一度利益調整をすると

次の年度に影響を及ぼしてしまうから

繰り返しているうちに

経営者も途中から

分からなくなってしまうでしょう。

というわけで

在庫の評価減で利益調整など

しようなんて思わずに

まっとうに在庫の評価を

してください！

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