吉野家の地道な価格アップ作戦

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吉野家ホールディングスの

決算が好調だという

新聞記事を読みました。

牛丼の値上げをして

それが功を奏したようです。

吉野家HDは2月決算で

今期の第2四半期の決算単信が

ちょうど今日出ていたので

それを使って

3期比較の表を作ってみました。

比較をするのに

条件を合わせておきます。

前期と前々期は助成金が

経常利益を押し上げていたので

それを除きます。

すると、こうなりました。

単位は億円、半期の決算です。

吉野家の牛丼は

3年連続で

値上げをしています。

2021年10月に352円から388円へ

2022年10月に388円から408円へ

2023年10月に408円から426円へ

値上げをしていますが

顧客離れはそれほど起きず

売上高は増加しています。

そして

経常利益も増加しています。

吉野家HDの

決算説明会の資料を見ると

と書いてありました。

客数重視なら

シェア獲得のために

値下げしそうなのに

やっているのは値上げです。

なかなか、したたかです。

シェア獲得や売上拡大のために

よくやるのが

値下げ販売です。

値下げをすると

売れやすくなります。

客数は伸びるでしょう。

でも

ライバルも追従してくる

可能性があります。

そうなったら我慢比べの

どつき合いです。

かつての牛丼業界は

それをやってましたね。

値上げは

客が離れるんじゃないか？

と不安になるので

怖くてなかなかできません。

ですが

利益アップに一番効くのは

値上げです。

これはMGで勉強する

利益感度分析をやれば

よく分かります。

客離れが起きない程度の

値上げをうまくやれば

利益改善にかなり効きます。

順調に経常利益を増やしている

吉野家HDですが

経営は安全かというと

そうでもありません。

売上総利益に占める諸経費の割合は

一番改善している当期でも93％。

余裕があるとは言えません。

MGのf/m比率の評価で見ると

危険水域のDです。

本当なら

もっと大きく値上げ

したいんでしょうね…。

牛丼はライバルが多いし

それはできないんでしょう。

牛丼業界は

ライバルや顧客を見ながら

地道にちょっとずつ値上げ作戦は

今後も続きそうです。

利益改善を考えているなら

吉野家のような地道な値上げ作戦を

やってみてはどうでしょう？

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